「意思表示」平元文雄

「意思表示」平元文雄

 「サカイク」というサッカー雑誌の表紙には、「自分で考えるサッカーを子どもたちに」と書かれています。これにかかわっておられる編集者のメインテーマというか、大事にしたいことなのでしょう。私も同意見です。

 

 先日、U-12の試合で菩提寺GKのTくんが、めずらしくボールをキャッチする前に両手を大きく広げた後、自分の前にやってきたゴロのボールをキャッチするプレイがありました。ボールそのものが緩やかなボールだったので、その動作を入れる時間的余裕もあったのでしょう。

 

 PK戦で相手チームがキックする前に、GKが両手を大きく横に広げて、「さー来い」という感じで気合を入れ、相手を威圧する光景はよく目にしますが、ゲームの中で見かけるのはめずらしいことです。

 

 このプレイについて、ゲーム後、本人に「よかったよ。でも、声も出して前に出るともっとよかったよ」と話すと、「キーパーとか」との返事がかえってきました。よくわかっているのです。「そうだよ」と応えました。

 

 この転がってきたボールを、「よっしゃー、OK キーパーボール」という意思表示はキーパーだけのことではなく、周りにいるチームの仲間に、このボールは確かにキーパーがボールを見失わずにキャッチしてくれるという安心感を与えていることが、より大事なんだと私は思います。

 

 全日のブロック予選で、キーパーとしてはあってはならない、またの下を通されての失点など、いくつかの失敗を重ねたキーパーが、自分でこんなことをやってみようと考えてしたプレイならば、なおさら嬉しいです。

 

 もっともっと練習してうまくなってほしいものです。


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コメント: 1
  • #1

    藤田コーチ (金曜日, 25 4月 2014 23:30)

    自分でしかける、自分から声を出す、自分で選択する、、、全てにおいて自発性が大切です。

    その為には、、、これからも、こだわりましょう。