「雷に対する対処」平元文雄

「雷に対する対処」平元文雄

今年の夏は大気の状態が不安定なためか、ギラギラと太陽が輝く日は少なく、あつい雲に覆われる日が多いように思われます。そのためか、雷の発生が多く、雨も例年に比べて多いように思われます。

先日も愛知県で野球の練習試合をしていた投手が雷を受けて亡くなりました。雷鳴も止み、雨も小雨になったため、中断していた試合を再開した矢先のことだったようです。

以前サッカーでも大阪府高槻市で試合をしていた高校生が被雷し、一命はとりとめたものの重い後遺症が残ったことがありました。これは裁判沙汰になり、試合を行った主催者側が、責任・賠償を問われたと記憶しています。

練習や試合において、少しでも雷鳴が聞こえたら、これぐらいなら大丈夫と思わずに、建物の中とか車の中など安全な場所に避難することが大事だと思います。

それから、これが一番難しいのですが、再開の判断は、雷の音が完全に鳴りやむまで再開しないことが大事だと思います。日本サッカー協会の指針は雷の音が完全に止んで20分は待ちなさいと言っています。小雨になってくると、もう大丈夫と思って再開することがあるのですが、危険をはらむことですので再開の判断が本当に大事です。

また、子どもはじっとしていないものです。小雨になってくると、グラウンドにできた水たまりで遊んだり、ボールを蹴りだしたりしだすものです。再開するまでは避難している場所にとどまるように、心を鬼にして指導してください。

一昨年の日野SC主催の日野SCカップ、昨年の奈良市サッカー協会主催の奈良スーパーカップなど、雷や豪雨で招待試合の中止がありました。主催者側としては、準備も万全で臨んだ大会ですし、何とかやってしまいたいものですが、中止という英断を下されました。なかなかできないものです。すごいなと思いました。いずれにせよ、雷に対する対処は子どもたちの安全を最優先することが大事だと思います。


# 日本サッカー協会(ホームページ)の中に落雷事故の防止対策の指針があります。開いてみてください。

日本サッカー協会→JFA→規約規定→競技規則→その他→活動中の落雷事故の防止対策についての指針