「選手起用」平元文雄

「選手起用」平元文雄

 招待試合や木下杯予選、チビリンピック県大会も控えていますので、少し思っていることを書いてみることにします。
 私は30代半ばに、社会人チーム「愛蹴会」で4年間監督をしました。愛蹴会のメンバーは滋賀県下の小、中、高、養護学校の教員の集まりでした。みんな自分の勤務先でチームを持ちながらも、県リーグの試合には集まってくれました。楽しいこともいっぱい経験しましたが、一つ忘れられない思い出があります。
一度メンバーから、こんなことを言われました。
「監督、あんな残り時間が少ないときに使わないでください。そんなに気をつかってもらわなくても・・・。ベンチで応援してますよ。」
私はみんな自分のチームの練習や試合をけってまで、試合に来てくれたんやからという思いで残り10分だけでも試合に出てもらおうとつかったのです。どんな状況の時に起用したのかは忘れてしまいましたが、その選手にとっては監督の温情で出してもらったと感じたのでしょうね。
確かに、試合の途中で交替することは、交替した選手にとって、ゲームの雰囲気にもなじみにくいものです。私はそれ以来、そのような選手起用は極力しないように努めました。
 
 少し話は違いますが、スポーツ少年団の試合でも、選手が少しミスをしただけで、すぐにその選手を交替させる指導者を見かけます。
 子どもにも修正能力はあります。「次は失敗せんとこう」と思っていると思うのです。
私は前半なら前半、後半なら後半、基本的には途中交替せずに、選手をつかいきってあげてほしいと思います。怪我をしたとか、体調がすぐれないとかいう場合を除いて。
 それは、「その子にまかしたよ」という、その子に対する信頼メッセージだと思うのです。
高校あたりになってくると、相手チーㇺが疲れた時に途中で足の速い選手を起用したりするスーパーサブの存在などがありますが、スポーツ少年団ではその必要はないと考えます。
子どもたちの自己修正能力に期待したいものです。子どもたちを信じたいものです。


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コメント: 2
  • #1

    藤田コーチ (水曜日, 05 11月 2014 12:41)

    私は、たぶん最も我慢出来ない達だと思っています。上手くいかない、かたよる、ボールが落ち着かない、こういう現象が見えると、選手交代をすぐしたがる指導者だと思います。

    しかし、こういう交代をした時には、必ずといっていいほど、選手達との気持ちのズレを感じることが多いと、思います。

    選手達を信じる、まかせる、とても大切な言葉だと思いました。

  • #2

    匿名希望 (土曜日, 29 11月 2014 10:52)

    保護者も子供も試合に出るのを楽しみにしています。
    できる子、できない子いろんな子供がいますがみんなに経験させてやって欲しいと思います。
    その経験が次につながるんだと思います。