「身を挺すること」平元文雄

「身を挺すること」平元文雄

 昨日、U-12信楽スーパーカップが信楽運動公園グラウンドで行われました。3試合したのですが、その2試合目、対石山ASJ戦は2-3で敗れました。失点のうち、キーパーがファンブルしたこぼれ球を相手チームに得点させてしまったことがありました。


 試合後のミーティングで私は子どもたちの前にボールを1個置いて、そのボールめがけてダイビングしました。そして、ボールを胸の下に抱え込み、しばらくじっとしていました。


 子どもたちは何のことかなと思ったことでしょう。


 私はキーパーがファンブルしたボールに素早く反応し、必要に応じてボールをグラウンド上で上から抑え込むプレイをしてほしいと思ったからです。「身を挺する」とは、身を投げ出して行うことと意味づけされています。日本代表のゴールキーパーを見ていても、一度キャッチしたボールを勢い余って、グラウンド上でもう一度抑え込むプレイが時おり見られます。


 私は高校の時ラグビーをしていたのですが、ボールの取り合いで、マイボールにするために、ボールにいち早く追いつき、相手のボールの奪い取りを阻止するために側臥位でボールをマイボールにするプレイ(セービングと言っていました)を練習でも試合でもよくしました。相手が来なければ、すぐに立ち上がり、さらに前進、相手が来ていたら、味方の集結を待ってボールを生かすプレイでした。


 身を挺したプレイは小学生では難しいかもしれませんが、そんなプレイができればと思ってミーティングの中でやってみました。
 よくフィールドプレイヤーにも、「足先だけでプレイせず体でプレイし」と言いますが、その精神にもつながっているような気がしています。
 ファンブルしたら、手でボールを取りに行くのじゃなく、体で取りにいってほしい、昨日のキーパーのプレイを見ていてそう思いました。