「大宝カップ3年生大会で思ったこと」平元文雄

「大宝カップ3年生大会で思ったこと」平元文雄

 招待試合や招待チームの懇親会に今まで何度か参加してきて思うのですが、唐崎SSSと大宝SSSが気に入っています。菩提寺も目指したいと思う少年団です。
 それは強いチームだからではありません。組織がとてもしっかりしているからです。この二つの団の招待試合は毎年参加させていただいていますが、どちらの少年団とも保護者の方がとても協力的です。大会の運営をすべて保護者の方がされていると言っても過言ではないと思うぐらいです。


 それと、見逃してはならないのは指導者のポリシーです。
 唐崎の招待試合では試合の審判をすべてOBの方が審判服を着てしてくださいます。OBの方があれだけ集まられる団は他にないでしょう。それだけ普段からOBの方を大事にされているのがうかがわれます。


 この土日の大宝カップ3年生大会を主催された大宝さんも、こんな大きな大会を高学年ではなく3年生で実施されるのは、サッカーをし始めた子どもたちやその親御さんにサッカーの面白みを伝えたいという思いが強いからでしょう。
 毎年二日目のお昼にされている親子PK合戦はそのことを如実に表しています。1チーム子ども5人、母親5人のPK合戦は1試合だけでなく、トーナメント方式で優勝チームまで決めるのです。今年も御多分に漏れず、大いに盛り上がりました。

 さてサッカーの話をしましょう。


 今年の大宝カップ3年生大会を見ていて感じたことがあります。
 今までの大宝カップなら、団子サッカーになるチームを数多く見かけたのですが、今回、団子サッカーになっているチームはほとんど見られませんでした。
 1位トーナメントの決勝を見ましたが、鋭い縦パスだけでなく、グラウンドの左から右によこぎる横パスもみられて、まるで高学年のサッカーの試合を見ているかのようでした。
 その理由を考えたのですが、昔はスポ少には4年生からしか入れませんでした。その後3年生から入団できるようになったのですが、今では団員が少なくなってきたこと、また、少子化の影響もあって、1年生から入団できるようになってきました。(湖南市)
 どのチームの子どもも、キッズサッカーでは団子サッカーでしょうが、1年生からボールにたくさん触れ、ボールを止めたり、ボールを蹴ったりする練習を積んでいるからか、技術も高まり、どのチームもサッカーの形になっているのです。驚いてしまいました。
 ただ、私はあまりに早くから完成型のサッカーをもとめるのはどうかなと思います。
 1位トーナメントの決勝戦の試合を菩提寺の子どもたちに見せたのですが、最初の5分ぐらいは試合を見ているのですが、多くの子は集中して見続けることができず、グラウンドに絵を描いたり、砂いじりをしたりする子が出てきました。
 私は3年生ぐらいの育ちはこのような姿ではないかと思っています。
 
 華麗なパスよりも団子サッカーの精神?であるボールに相手よりも早く触りにいく、とったらボールをがむしゃらに前に運ぶ、そんなプレイを忘れないでほしいなと思いました。

 パスよりも自分でしかけてほしいな!