「しかけるーうけとめるーきょうかんする」平元文雄

 10月の3連休の初日に今から10年前に卒団した子どもたち(今では立派な青年です)の集いがありました。お昼から母校のグラウンドでミニゲーム。そして夕方から地元のお店で懇親会がありました。

 私は、ミニゲームは見に行けなかったのですが、夕方からの懇親会は顔を出させていただきました。

 お店に着きますと、多くの人が着席しています。会計担当らしいタイキくんが手際よく会費を集め、そのあと、席まで案内してくれました。

 すぐに会は始まりました。遅れてくる人はいません。この学年は20名だったのですがほとんどが参加していました。そして、お父さんやお母さんも。懐かしい顔、顔、顔。

 進行はキャプテンをしていたスグルくん。上手に進行していきます。「スグルがサッカーを始めた時は練習する学校までは来るんだけれど、練習の場所には行けなかったことを思い出していました。立派になったなーと。」

 都合が悪くて欠席だったトッちゃんに代わってお父さんがお話ししてくださいました。

 そういえば、この会は子どもたちだけで、グラウンドの確保や、お店の予約、来ていただく保護者や指導者への連絡や数の調整をしてくれたらしいのです。

 何より私が嬉しかったのは、レギュラーではなく、ベンチを温めることが多かった子たちが多く参加してくれていたことでした。

 最初の挨拶でも述べましたが、この学年の一番の思い出は、菩提寺杯で優勝したことです。決勝戦は唐崎チームと1-1で延長でも決着がつかず、PK戦になりました。

 この試合はビデオが用意されていて全員で見ました。PK戦の10人目。GKのユキヤくんが手袋をぬぎ棄ててキック。それが決まって優勝が決まりました。思い出に残るシーンです。

  

 このPK戦で忘れられないのは、この試合で副審をされていた、奈良辰市チームのコーチの言葉です。

 「私は副審でPKを蹴りに行くキッカーの送り出しをするためにセンターライン近くにいました。忘れられないのは、菩提寺のキッカーがPKを失敗して肩を落として涙目で元の場所に帰ってきた時、その選手を周りの子らが励まし、チームの輪の中に入れて応援を続けたということでした。」 その辰市のコーチはあまりに感激したので、そのことを試合が終わってから自分のチームの子らにも伝えたとおっしゃっていました。

 今回の集いも仲間を大事にしようという思いが脈々と続いているのだなと思いました。

 

 今回のタイトルは、「しかける―うけとめるーきょうかんする」と少し力んだタイトルになってしまいました。でもその根底を流れるものは、楽しい雰囲気、居心地の良さだと私は思っています。

 私がよく言う、「強いチームもいいけれど、いいチームをつくれ」と言うのはこの学年のようなチームではないかなと思います。

 

 楽しい会でした。また、指導者や親御さんにも声をかけてください。やりましょう。

 そして君たちはいよいよ社会人です。つらいこともいっぱいあると思いますが、自分の足で立ち、自分の頭で考え、自分の心で感じ取っていってくださいね。

 今日は本当にありがとう!


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コメント: 1
  • #1

    多賀重雄 (日曜日, 23 12月 2018 21:23)

    素晴らしい子どもたちですね。強いチームであることと、みんなで成長できるチームであることを両方とも目指したところがとてもいいですね。スポーツを楽しむこと、上達することが、人間として自立することに繋がるなんて最高ですね。