「手間暇かけて」平元文雄

「手間暇かけて」平元文雄

 だいぶ前のことですがGWのころ、長野県駒ケ根高原に出かけたことがあります。桜の花も美しかったですが、それよりも目を奪われたのは、恵那山トンネルを抜けて飯田市あたりから広がる真っ白なリンゴ畑でした。
より近くで、そのリンゴ畑を見たいと思ってインターチェンジで降りてみました。すると、そのリンゴの木の下で、おじさんやおばさんが、長い棒の様なものを持って作業されている姿に出会いました。何をされているのかよくわからなかったので尋ねてみました。花のおしべの花粉をめしべの先につけておられたのです。一本ずつ、丹念に、そして、ていねいに。
私たちが何気なしに食べているリンゴも、このような、手間暇かけて作られた結晶なんだなあーと、その時強く思いました。


 先日、チビリンピックのブロック予選があって、山川コーチがコートが描かれた記録版を持ってきました。この記録版はサッカーの動き方や、ポジションのとり方、ポジション配置などを示すのによく使っているのですが、一つ感心したのは、山川コーチはマグネットの上に出場予定の全選手の顔写真をそれぞれに取り付けてきました。マグネットを活用してお話しされるコーチの方はたくさんおられるのですが、マグネットの上に顔写真を取り付けてお話されるコーチは初めて見ました。
手間暇かかる作業です。おそらく山川コーチは、3年生と4年生の混成チームであるチビリンチームにより分りやすくするための方法として考え付いたのでしょう。チビリンピックの試合は前後半の試合ではなく、3ピリオド制で、なおかつ、1ピリオドと2ピリオドは総入れ替えのゲームですから、子どもたちにより分りやすくするために考えついたのでしょうね。素晴らしいと思いました。


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コメント: 2
  • #1

    藤田コーチ (火曜日, 14 10月 2014 12:31)

    私も最初見たとき、テレビ画面かと思いました。
    素晴らしいですね、その作製時間にかける思いが。

  • #2

    山川祐介 (火曜日, 14 10月 2014 18:41)

    わぉ、取り上げられてる(^^)
    子どもたちがイメージし易いように、ということと同時に、自分にとってわかりやすいようにというのも大きな動機だったりします^^;
    どうしても声による指示(=聴覚からの情報処理)が主になってしまいがちなスポーツの指導ですが、それが苦手な子にも理解できるように(例えば、視覚からの情報処理=顔写真を用いる)工夫が出来たらなぁと思います。またいいアイディアがあれば教えてください。
    ちなみに、この写真は4年生の保護者さんが撮影してくださいました。ご協力頂ける保護者さんがいてくださり嬉しく思います。